IICS CDIの特徴を理解してみた
Informatica Intelligent Cloud Servicesの特徴を理解しましょう。
Informatica Intelligent Cloud Services(IICS)はオンプレミスやクラウド環境に分散するデータを管理する、クラウド型統合ソリューションとして知られています。
興味はあるけどまだ良く分からないという方の為に、先日の社内勉強会での資料をメインにインフォマティカ社とその代表的なクラウド型データ統合ソリューションInformatica Intelligent Cloud Services(IICS)の特徴をまとめました。
インフォマティカ社とは
- Informatica Intelligent Cloud Services(以下、IICS)の理解を深める前に、まずは提供元のインフォマティカ社について確認します。
会社概要
- 本社米国は2020年現在、創業27年と歴史のある会社です。国内についてもインフォマティカ・ジャパン株式会社として、16年目となっています。
- 会社概要
- Informatica LLC
- 設立 1993年
- 米国カリフォルニア州レッドウッドシティ
- インフォマティカ・ジャパン株式会社
- 設立 2004年
- 東京(東京都港区愛宕)
- Informatica LLC
- 会社概要
データ統合・管理の分野におけるグローバルNo1の独立系リーディングカンパニー
- ガートナー社のデータ統合ツールのマジック・クアドラントにて、各領域で「リーダー」に位置付けられています。
※”マジック・クアドラント”とは、個々のマーケットで競合しているプレーヤー各社を相対的に位置付けて提示するガートナー社の代表的なリサーチの1つです。 - Integration Platform as a Service(以下、iPaaS)、Data Integration Toolsについて、どちらも、ビジョンや、実行能力の高いリーダーとして評価されていることが分かります。 詳細は以下をご参照下さい。 https://www.informatica.com/jp/ipaas-magic-quadrant.html
インフォマティカ製品のポートフォリオ
- 製品のポートフォリオから、インフォマティカ社のサービスを理解してみます。
- データ統合・管理の分野での包括的なポートフォリオ 製品、サービスは多岐に渡っており、私もまだ全て熟知しておりませんが、以下の図が対象サービス領域のポートフォリオとなっております。「データ統合・管理の分野」において包括的にサービスを提供しているのが特徴的です。さらに昨今は各サービスがクラウドネイティブへ進化しており、今回、理解を深めようとしている「IICS」は以下の「iPaaS/クラウドデータ統合」の領域の製品となります。 弊社へはこのデータ統合機能のお問い合わせはもちろん、データカタログのような、データ管理の分野についてもお問い合わせが多くなっています。
Intelligent Cloud Services(IICS)とは
- それでは、ここからは「iPaaS/クラウドデータ統合」の1サービスである「Intelligent Cloud Services(IICS)」について理解を深めます。
- 以下の流れでその特徴を理解したいと思います。
- 1)IICSのシステム構成例
- 2)開発方法の特徴
- 3)Extract、Load(入出力処理)についての特徴
- 4)Translate(変換処理)についての特徴
1)IICSのシステム構成例
- IICSは簡単に説明すると、クラウド型のデータ統合ツールですが、「a)ETLマッピングの開発場所」と「b)ETL処理の実行場所」「c)各データの配置場所」の3つの観点からシステム構成を理解したいと思います。
- a)ETLマッピングの開発場所
- 入力データ、出力データに対するETL処理の記述はInformaticaクラウドにログインして、ブラウザ上で実装します。
- よって、実装したETL処理内容はInformaticaクラウド上に保存されます。
- b)ETL処理の実行場所
- データに対するETL処理は、別途構築したサーバーにランタイム環境を作成して実行されます。 このランタイム環境はタスクを実行する「SecureAgent」インストールすることで構築します。
- 実際にETL処理を実行される際には、このランタイム環境のサーバースペックについても考慮する必要があります。
- c)各データの配置場所
- 基本的には「ETL処理の実行場所」で示した「SecureAgent」が接続できれば、クラウド上、Saas上、オンプレ上のどこでもETLが可能となりますが、実際はネットワーク経路や、疎結合の全体構成などを意識してデータ配置を検討することになると思います。
- a)ETLマッピングの開発場所
- 構成の概念例としては以下のようになります。
- オンプレミスからデータを取得してETLを実行する際の、具体的な構成の1例は、以下のようになります。 (あくまで最小構成の1例です。)
2)開発方法の特徴
- GUI開発で開発負担を軽減します。
- ETL開発をGUIで実施するのが特徴で、開発者ではなく、業務ユーザーでもETL処理を実装可能とされています。
- IICSを選択する理由の1つにこのGUIでのETL処理記述があると思います。以下の図のように、ブラウザ上でETL処理のデータの流れを確認しながら、開発が行えますので、アカウントさえあれば、どんな環境でも即座に開発が可能です。
- 以下の開発画面は「部署マスタ」「社員マスタ」結合、集計した後、部署給与合計としてへロードしていることが一目でわかるようになっています。
3)Extract、Load(入出力処理)についての特徴
- コネクタという概念の導入で接続情報を意識しません。
- 各データへの接続方法については”コネクタ”という形で、事前に接続情報を設定します。開発者はファイルや、データベースの接続先を意識する必要がありません。
- ”コネクタ”は以下のように豊富に用意されており、サポートされるコネクタはどんどん増えている状況です。
4)Translate(変換処理)についての特徴
- 部品という概念の導入で開発効率アップ
- 変換要件はシンプルな約20の部品で対応します。
- たくさんの部品を覚える必要は無く、これらの20の部品を覚えることで、ノンコーディングで実装できるのは開発者にとってはメリットが大きいと言えます。
まとめ
- データ統合・管理の分野におけるグローバルNo1の独立系リーディングカンパニーと、敷居が高く感じられるかもしれませんが、サービス内容は、ユーザー視点で非常に取り組みやすい内容となっていることが理解できました。
- 他のブログ記事で具体的な環境設定、開発手順等をご紹介しておりますので、合わせてご参照下さい。
- インフォマティカ・ジャパン様で毎月開催しているイベント(ハンズオンセミナー等)がございますので、是非ご確認下さい。